仕事で海外へ。結婚して海外へ。留学のために海外へ。永住、または親戚や友人の家にホームステイする。
色々な理由で海外に生活の拠点を移す人がいらっしゃいますが、3か月以上海外に住む人は、「在留届」を国に提出する義務があります。
在留届とは
在留届とは、つまり、「その国に日本国籍を有している人間が住んでいますよ」という情報を国に登録するということです。
日本でいうところの住民票に似ています。在留届には、住んでいる人の家族構成や、住所、連絡先などを記入するからです。
では、在留届を出すと何があるのかというと、
1.現地の危険な情報や注意すべきニュースが現地大使館からメールで知らされます。
例えば、現地でデモが予定されている日時、詐欺やスリの情報、危険地帯の情報、事件事故、日本人が参加する祭りの日時の情報、教科書配布など、共有が望ましい情報がメールで知らされます。
2.安否確認に利用
住んでる国によっては政情が突発的に変化することがあります。また、大地震や竜巻、洪水による被害など、安否確認が必要になることがあります。そんなときに、大使館や領事館から安否確認がメールや場合によりSMSで届きます。国の支援もここから連絡します。
3.在外選挙人名簿登録申請など
在外選挙人名簿登録申請などの領事窓口サービスを受ける場合も、在留届を提出している人ができます。
4.パスポート更新
こちらはオンラインの在留届を出した人限定です。在留届がマイナンバーカードと似た働きをし、オンラインでパスポートの更新ができます。今までは更新に最低2回大使館/領事館に出向かなければならなかったのですが、申請がオンラインでできるようになり、大使館/領事館に出向く回数が、受け取り時の一回になります。
在留届の提出の方法
在留届の提出方法は、書面とオンラインの2種類があります。
1.オンライン在留届(ORRネット)
新規の在留届、帰国、転出、住所変更等も全てオンラインで入力できます。
家族の方は、代表者が自分のメールアドレスで家族全員の分を登録できます。メールアドレスがアカウントとなります。
お住まいの国の大使館のホームページに行き、オンライン在留届の登録をします。スマホから簡単に申請できます。
2.書面で在留届を提出する
住んでいる大使館のホームページから、PDFになっている在留届の書面を印刷、編集し、郵送かメールで送るか、直接大使館/領事館に出向いて提出します。
在留届の内容
現地住所、現地電話番号、メールアドレス、パスポート番号、日本の緊急連絡先を記入します。
家族の分も記入する必要があります。
在留届の変更
引っ越し、帰国、家族の追加など、状況が変わった場合は、その都度大使館/領事館に連絡します。
平時は在留届がなくても不便ではないですが、人生何があるかわからないので、在留届は提出しておきましょう。(旅券法第16条により、提出義務があります)
ふわぴよは海外在住ですが、突然政情が変わって、住んでいるところが危険地帯になったことがあります。そんなとき、安否確認やさまざまな情報を仕入れるのに在留届が大変役に立ちました。