海外暮らしの中で、絶対に忘れてはならないパスポート更新。
有効期限まで一年を切ったら、パスポート更新ができます。子供の場合はパスポートの有効期限は5年なので、忘れずに更新しておきたいところです。
パスポートの更新は、2種類の方法があります。「現地の日本大使館/総領事館に行って申請」する方法と「オンラインでパスポート申請」する方法です。
ここでは、お子様のパスポート更新について説明します。
現地の日本大使館/総領事館に行って申請
申請時と新しいパスポートを受け取るときの2回、大使館/総領事館に足を運ぶ必要があります。
大使館/総領事館に赴いて申請する場合、一回目の申請のときは、お子様の代理として親御さんか、後見人が申請できます。お子様はわざわざ学校を休んで大使館/総領事館に来る必要はありません。
パスポートの受け取りのときにお子様本人も大使館/総領事館に行く必要があります。
国によっては国土が大きすぎて、パスポート更新のために日帰りするのが大変な場合もあります。
そういった場合はあらかじめ申請時は郵送で済ますことができたり、即日交付(それでも一日がかりですが)ができる場合がありますので、パスポート更新のために大使館/総領事館に赴くのが大変な人は、あらかじめ電話で自分に合った申請方法を確認しておいたほうが良いでしょう。
大使館/総領事館で窓口申請が可能なパスポート
- 有効期限まで一年未満になったパスポート
- 査証欄の余白が見開きで3ページ以内になったパスポート
- パスポート紛失時
- 本籍が変更になった、戸籍の名前が変わった(養子縁組や改名)
- パスポートの有効期限切れ
このうち、「有効期限まで一年未満になったパスポート」と「査証欄の余白が見開きで3ページ以内になったパスポート」は、お子様でもオンラインで申請が可能です。
パスポート紛失時、有効期限切れ、戸籍上の氏名や本籍地に変更があった場合には、6か月以内に取得した戸籍謄本の提出が必要になります。
パスポート更新の申請書は、あらかじめダウンロードして用意することができます。お住まいの国の日本大使館/総領事館のサイトをチェックしてみてください。
もちろん、あらかじめダウンロードしなくても、大使館/総領事館に申請用紙が用意されています。
パスポート更新申請時に必要なもの
- 戸籍謄本(パスポート有効期限1年未満と、査証欄が少なくなってきた場合で、本籍変更、名前変更がない場合は戸籍謄本は必要ありません)
- 親権者または後見人が署名をする(申請書裏面に署名欄があります)
- もう片方の親の同意の署名も必要。後見人申請の場合は両親の同意の署名(子供がパスポートを持つことに同意する署名を、別途紙面に自著して提出します。フォーマットに対する記載がないので、お住まいの国の大使館/総領事館に要確認)
- お子様のパスポート用写真(縦45㎜、横35㎜。詳細は外務省のホームページで確認を)
- 外国籍も持っているなら、その証明書(出生証明書など)、もしくはID。(外国籍をいつから持っているか書く欄があります)
*両親二人ともの同意が必要な理由は、片方の親が子供を連れて海外に行ってしまった場合、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕されたり、ICPO(国際刑事警察機構)に国際手配される事案も発生しているからです。念のため、両親に子供がパスポートを持つことの同意を求めておくよう措置が取られています。
オンラインでパスポート申請
お子様でもオンラインでパスポート更新申請できます
- 有効期限まで一年未満になったパスポート
- 査証欄の余白が見開きで3ページ以内になったパスポート
この2種類がオンラインで申請可能です。
パスポートの新規作成は窓口まで赴かなければなりませんが、本籍の変更、改名がなければ(つまり、前のパスポートが引き継げるのであれば)5歳の子でも親がオンラインでパスポート更新申請をすることができます。
在留届(ORRネット)から申請する
海外に3か月以上住んでいる人が提出する在留届。現在オンラインで在留届申請を受け付けています。
パスポート更新を考えているなら、この機に在留届(ORRネット)に登録しましょう。
パスポート紛失、本籍が変更になった、戸籍の名前が変わった(養子縁組や改名)、パスポートの有効期限切れでなければ、つまり、記載内容に変更がなければ、オンラインでパスポート更新の申請が可能です。
在留届は代表者が家族全員分の届けをまとめて出すことができます。
例えば、お子様のパスポート更新が必要ならば、在留届(ORRネット)に登録した親権者が自分のスマートホンから申請できます。
パスポート更新は「ORRネット」から
お住まいの国の大使館/総領事館によっては、オンラインの在留届もパスポート更新も未整備の場合があります。まず、お住まいの国の大使館/総領事館のホームページをご確認ください。
現在日本ではマイナンバーカードからオンラインでパスポート更新ができるようになっています。海外居住者にはマイナンバーカードがまだないので、代わりにオンラインの在留届から申請するようになっています。
しかし、24年ごろから順次海外居住者にもマイナンバーカードが在外公館から発給される予定のようですので(デジタル化の過渡期ですね)在留届のページからパスポートを更新するのは、ほんのわずかの期間だけかもしれません。
オンラインの在留届(ORRネット)を出すページにオンラインのパスポート更新があります。
「ORRネット」からパスポート更新申請を出す場合、絶対にスマホが必要です。
なぜなら、記入途中に「パスポートの写真を撮る」があったり、期限切れになりそうなパスポートの「ICチップ」をスマホをかざして読み込む作業があるからです。PCからではその作業ができません。
あらかじめ用意するもの
- スマートフォン
- 期限切れになりそうなパスポート
- お子様手書きの署名(まだ字が書けないお子様は、親の代筆署名*)
- 親の署名を書くための白い紙とボールペン
- もう片方の親のパスポートを作ることに対する同意
*親の代筆署名ですが、子供がサインする欄に親が自分の子供の名前を書きます。その下に「親の名前(母)代筆」と書きます。ただし、この書き方も今後デジタル化の過渡期ですので書き方が変わるかもしれません。こちらも電話で要確認です。
オンライン申請で迷うこと
あらかじめ顔写真を撮ってアップロードできると説明書きにはあるが、実際操作が不可能ーあとで改良されるかもしれませんが、私のときは、あらかじめ子供の写真をスマホで撮っておいたのにもかかわらず、アップロードできませんでした。
記入中、子供を白っぽい淡い色の壁に立たせて、ライティングを考えながらスマホで撮影するのは骨が折れました(笑)
顔写真はパスポートサイズに合うよう、親指と人差し指で拡大したり縮小したりー写真を撮ったあと、顔の位置やサイズは自由自在に変えられます。簡単ですので、心配ご無用。
「ICチップ」を読み込むのは忍耐ー「ICチップ」は、パスポートの固いページにあります。
画面を上にしたスマホを、「ICチップ」のページに置きます。置き方のコツとしては、「DO NOT STAMP THIS PAGE」と書いてあるところの5㎜か8㎜くらい下にスマホを置き、10秒以上動かさないことです。何度でも繰り返しやり直しができます。
正直、なかなか読み込まないので禅の心で。
子供の署名、親の署名の大きさー写真と同じく拡大縮小ができるので、枠内にきれいに入るようにします。
もう片方の親の同意の書き方ーこちらは記入欄がありません。お住まいの在外公館に確認が必要です。私の場合は申請書の最後にある「通信欄」に「同意」と書くだけで良いと言われました。
パスポート受け取り
記入した申請を送信すると、しばらくしてから「受領しました」と在外公館からメールが届きます。その後、直しが必要であれば、その旨がメールで届きます。
正式に受領されると、何月何日にパスポートを取りに来てくださいとメールが来ます。大体4日間くらいかかります。
受け取りはお子様本人も行く必要があります。料金も提示されているのでその金額と、古いパスポートも持っていきます。